【俳優・松野貴則】俳優が仕事に生きる人々を描く意味

初めまして、俳優の松野貴則です。

この度、「はたらくあなたの物語」ブログをスタートする運びとなりました。

このブログでは、仕事に生きる人々にインタビュー取材を行い、その人の人生や想いに重ねて、商品・サービスの魅力を発信していくブログです。

仕事を通して、誰かのために、社会のために、懸命に生きている人々をインタビュー記事として発信していくことで、誰かの勇気になり、人と人が繋がる感動を届けられるのではないかと思い立ち、始めました。

その第一弾目となる今回は、私、俳優・松野貴則について紹介させていただきます。

俳優だから、商品・サービスに隠された人々の物語を描ける。

副業を始めるヒントは、お金儲けではなく「感動」

挫折しかない俳優人生の乗り越える

「生きていく美しさと感動を届ける」プロジェクトとは?

今回は、これらのことを伝えられるように書かせていただきました。

私の想いや活動に少しでも共感し、興味を持っていただける方がいると嬉しいです。

インタビューをご希望の方は、
最下部にあるお問い合わせフォームから、いつでもご相談ください。

俳優の仕事は「演じる」だけではない

「なぜ、俳優が社会で働く人々のインタビュー記事を書くのか」

まずは、この疑問について、
私なりの考えをお伝えします。

俳優は舞台、映画、テレビドラマに出演し、役を演じるのが仕事です。
芸術やエンタメ作品を通して、多くの人々に感動を届ける。

これが私たち俳優が果たすべきミッションであり、
そのために自分の演技力を磨き、内面と向き合い、人間理解を日々深めています。

これまで、俳優や役者という仕事は「潰しが効かない」と言われてきました。
俳優たちが学んだ演技術は、社会では役に立たないという認識が今でも常識なのです。

それもそのはず。

会社のオフィスで、ジョーカーやハムレットや竈門炭治郎になる必要はありませんし、そんな人いたら怖いですよね(笑)

しかし、私はその常識を変えようと動いています。俳優が社会の人々と繋がり、感動を直接届けることで、俳優たちの可能性は無限に広げられると考えているからです。

例えば、このライティングやインタビューの仕事もそうです。俳優は、目の前の人の輝く素顔、誰にも見せない泥臭い生き様に寄り添い、共感し、その人の魅力を言葉に落とし込むことができる技術を持っています。

これは、私たち俳優がこれまで培ってきた、物語(役の人生)を読み解く力、相手への深い共感力、見えない読者を想像して言葉を伝えるイメージ力があるからこそ、成せる業だと私は考えます。

俳優としての技術や経験はひとりひとりの人生を、一つのドラマとして切り取る能力に繋がるのです。

俳優が働く人の想いと人生を、一つの物語として描き出すことで、商品・サービスの魅力を伝えることができる。

そんな社会との繋がり方も俳優という仕事の在り方の一つにしていきたいと私は考え行動しています。

仕事における苦悩や葛藤。これらは乗り越えてしまえば、当の本人には「なんてことはない思い出の一つ」に感じるかもしれません。しかし、あなたのストーリーを知ることで、勇気づけられる人が沢山いるはずなのです。

そういう俳優としての“人に寄り添う眼差し”を大切にして、誰かのために、社会のために生きる人々の想いと魅力を届けられる記事を書いていきたいと考えています。

「俳優×○○」で社会に新しい感動を生み出す

私は現在、俳優業の傍ら、いくつかの仕事をさせていただいています。

本記事のような“人”に特化したライター、家庭のお出汁料理を発信する「だしだんし」、演技術を使った幼児教育講師、演技メソッドで表情を引き出すカメラマンなどなど。

「結局、どれがメインの仕事なんですか?」

そう聞かれると、いつも困ってしまいます……(笑)。最初は全て、俳優を続けるために始めた“副業”でした。

だしだんしとライターはコロナ禍で自分の生活を守るために、自分の強みを活かした仕事をしたくて、勉強しながらSNS発信をスタート。

そして、その発信をたまたま幼児教育を運営されている方に見つけていただき、現在の演技メソッドを使った幼児教育講師の仕事に繋がっています。

当初は生活をしていくための単なる副業だったのですが、自分でも想像していた以上に、俳優としての知識や経験を生かせる環境が社会には沢山あることに驚かされました。

そして俳優は作品以外でも、多くの人たちに喜びと感動を届けられることを知ったのです。現在は、副業として始めた仕事スキルが、俳優活動を主体的に行っていく為の大切なピースになっています。

だしだんしイベント運営メンバーであり、みんな大切な芝居仲間達。そしてお世話になっている俳優の先輩との写真

その一例として、私が企画した、お出汁料理とドラマ作品を組み合わせた「だしだんし短編映画上映イベント」を紹介させていただきます。

15分ほどの映像作品を2本、イベント会場で上映し、物語中に出てきたお出汁料理を食べてもらうイベントです。

この企画では、3000円という金額設定にしましたが、私がイベント企画にさらに盛り込んだのは俳優たちの持つ“コミュニケーション力”です。

会場にお集まりいただいたお客様と俳優たちが親交を深め、次の仕事につなげたり、新しい友人関係になったりして、お金では買えない感動を体験してもらえるイベントにしました。

ここでしか味わえない人との出会い、そして、同業として作品を生み出す情熱を分かち合ってもらえて、主催した私自身も感動を覚えた企画になりました。

一般のお客様には、お出汁料理と映像作品を楽しんでもらい、俳優たちと交流を深めてもらうことで、「元気がもらえた!」、「お出汁を自分でも買ってみたい!」などのお声を頂戴しました。

俳優たちの技術を自分の特技や長所と組み合わせることで、社会に届けられる感動は無限にあります。私は自分の活動を通して、俳優たちには自分の新たな可能性を、そして社会で懸命に働く人たちには、俳優たちをより身近な存在に感じてもらえるように発信しています。

99.9% 挫折の俳優人生

この考えに至るまでには、私自身多くの葛藤と挫折がありました。

これまで誰にも話してきませんでしたが、私は「夢」と「金」をいつも天秤にかける人生を送ってきました。

「演技を学ぶワークショップに行きたい」

「芝居を毎日追求していきたい」

「素晴らしい舞台や映画に俳優として携わりたい」

と思う一方で、そこには常にお金の問題が絡んできます。

「家族を養わなければいけない……」

「稼がなければいけない……」

「効率よく稼ぐにはどうすればいいのだろう……」。

「お金の心配」と「夢への情熱」

この2つの感情に挟まれ、いつも揺れていました。
お金だけを追いかけようと流されて、割の良いバイトをしたり、「1ヶ月で楽に30万稼げる!」という怪しい広告を危うくクリックしそうになったり、いつも、お金への悩みは尽きませんでした。

そんな人生が空しくなって、もう、俳優を辞めようと思ったことも何度もあります。

夕暮れ時、バイト帰りの電車で、なぜか涙がこぼれる。そして、家で楽しそうにしている妻と子を見て人生の重りのように感じてしまう。自分で選んだ人生なのに、その責任は誰かに押し付けるしか、やり場がなかったんです。

本当は自分の実力や努力だ足りないだけなのに、自分でも無意識に言い訳をして生きていました。

それでも諦めずに来れたのは、「周りの友人や先輩たちに支えてもらったから」と言えば聞こえが良いかもしれませんが、本音はそうではありません。ただただ、俳優を辞める勇気すら持てなかったのです。俳優を諦めるということが、自分の存在意義やこれまでの情熱、人間としての可能性を全否定することに思えました。

そんな日々の中、コロナにより俳優としての仕事がなくなったことをきっかけに、副業としてライターを始めました。

これが俳優以外の技術と知識でお金を稼いだ、初めての瞬間でした。確か、4000字書いて500円とかそんなもんだったと思います。どう考えても割に合わないですよね(笑)。

でも。

それでも。

自分の実力で稼げたような気がして嬉しかった。そして何より、「ありがとう」と言ってもらえたことに救われた感覚を覚えました。

「自分がちゃんと誰かの役に立つことができた」

「社会と繋がれた」

この時初めて、そう思いました。

そこから、頼まれる仕事は何でも引き受けて、色々な副業を掛け持ちする生活に入ります。

そして気づくと、自分の人生に俳優の「は」の字も無いばかりか、映画や演劇やドラマの感動に、何か月も触れていない生活を送っていることに気づきました。

「あれ、結局、俳優やれてないじゃん」

ライターや他の仕事は声をかけて頂ける一方で、俳優としては仕事が全く来ない生活。

この時、自分は俳優として誰にも求められていないんだと感じました。

1日の最後、布団から見上げる薄暗い室内灯に目を瞑り、自分が俳優を諦める人生を想像してみました。

「諦めたらどんなに楽だろうか」
「才能がなかったんだ」
「もう辞めよう」

そんな諦める理由や勇気や納得感を自分の中に探してみるのです。

そうして感じるのは、
心の中にぽっかり空いた穴。

その穴には、これからまだ残されているであろう人生40年の長い長い虚しさしかありませんでした。

「僕はもう、死んだも同然だ」

そんな感覚になったのを覚えています。そして、もう一度、俳優としてどう生きていこうか考えながら眠りに落ち、朝を迎えるのでした。

色々試行錯誤する中で、俳優仲間たちと一緒に、映画制作の企画を立てたりもしました。しかし、こんな悪あがきもコロナの影響でむなしく中止になり、また途方に暮れて、一人でもできる映像作品を制作してみるのです。

そしてSNSで発表してみても、当然どこからも声はかからず、またどうしようか考える。

そんな失敗と挫折を繰り返した果てが“今”なのです。私はお金や現実を目の前にして、大切なことを忘れていました。

それは、「自分の人生を通して沢山の人に感動を届けたい」という想いでした。

俳優業も、他の仕事も、新たな出会いの先で人々に感動と喜びを届ける。そうすることで、自分も感動する。そういう感動の連鎖を生み出し、お金を頂くことが私には大切だったんです。

ただお金を稼げればいいとか、
人気者になりたいとか、
そういうことではありませんでした。

昔は、俳優として成功しない、人生が上手くいかない悔しさだけで生きていました。

「自分には俳優としての才能はない。けれど、負けたくない。認めたくない」

そういう想いで走り続けることに疲れ、途方に暮れる毎日の中でも、私の心と身体は感動への欲求を忘れていませんでした。自分が俳優だから届けられる感動を、いつも誰かに渡したかったのです。

今は色々な仕事を単なる副業と捉えるのはなく、全てまとめて一つの俳優業として捉えています。

もちろん、テレビで活躍して、映画に出て、素晴らしい舞台に出演することを諦めたわけではありません。

自分の命よりも大切な作品に身を投じて、感動を届けられる俳優になること。

そして、俳優と社会を繋げ、新しい形で感動を届けること。

この両軸で、俳優として活躍する方法を私はさらに模索していきます。

この自分の生き方そのものが、私と同じように苦しむ俳優たちの希望になると信じているのです。

「生きていく美しさと感動を届ける」プロジェクト

第2の故郷、北海道、大樹町で撮った写真。

私は、生活の中に、「生きていく美しさと感動」が沢山あると思っています。

朝焼けの商店街、

楽しそうにお喋りするおばちゃんたちの笑い声、

そばを走り去っていく通学中の子供たち。

全てが美しく、感動に満ちている。

私は俳優として、この美しくて感動に満ちた世界を多くの人々に届けたいと考えるようになりました。

それは作品としても、実社会を生きる人生としても。

「生きていく美しさと感動を届ける」プロジェクトは、
私、松野貴則が俳優として、仲間と共に映画や舞台作品を生み出していく活動であり、そこで得た知識や経験を実社会の多くの人々に届けるプロジェクト。

その取り組みの一つが、このインタビュー記事「はたらくあなたの物語」です。

俳優・松野貴則がライターとして、人生の主人公である皆さんの商品・サービスへの想いを、まだ見ぬ誰かに向けて書かせていただきます。

生きていく美しさと感動が込められた商品、サービス、そして、あなたの人生物語を記事にしてみませんか?

記事を読んだ読者さんとの出会い、そして、そこから生まれる感動がきっとあるはずです。

もし、興味を持っていただけましたら、以下のリンクのお問い合わせフォームまたは、インスタのDMまでご相談ください。

新しい出会いと感動を心よりお待ちしています。

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